「子どもと交わした約束」

先日、友人が主催するセミナーで話をする機会をいただきました。
子どもが不登校のお母さん、お父さんを支援する講座のオンラインイベントです。
参加された方は約170人。

自分自身の体験を話し、最後に、渦中にいるお母さんへのメッセージを読みましたのでご紹介します。
メッセージのタイトルは「子どもと交わした約束」です。

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「子どもと交わした約束」

お子さんが不登校真っ只中にいるお母さんたちへ

戸惑いや混乱の中、〇〇さんの講座(友人の講座)によくたどりついてくださいました。

今、一生懸命がんばっていらっしゃる最中だと思います。

不登校の状況は十人十色。人によって解決までの道のりは違うので、なぜうちはうまくいかないのだろうと苦しい思いをされているかもしれませんね。

 

実は、不登校を紐解いていくと、その背景に思いがけない問題があると気づく時があります。それは、たとえばお母さん自身が幼少期に封印したつらい記憶だったり、自分と親とのちょっといびつな関係性だったり、あるいは自分では手の届かないところにある何代にもわたる家族の歴史だったりするかもしれません。もっと身近なことで言えば、夫婦の関係性にアラートが出ていることもあります。

 

いずれにしても、子どもの不登校という現象は「入口」であって、実は、お母さん自身が未解決にしている問題が浮上してくることがあるのです。そこに気づいた時は、驚きますよね。見なかったことにしたり、あわててふたをしてしまうことでしょう。

 

でも、そこで、深呼吸をして、ふたを開ける勇気を少しだけ持ってほしいのです。なぜなら、その問題に取り組むことができるくらいに、私たち母親は成熟したからです。子どもの不登校は「積み残してきた課題をそろそろやろうよ。解決できる力がもうついているよ」という自分自身の深いところからのサインです。

 

そして子どもはその同士のようなもの。子どもたちは言葉にはしませんが、意識の深いところでこう思っています。「この時期、ぼくは学校に行けなくなるけれど、これは設定どおりのプログラム。だからお母さん、お互いの成長を手伝い合おうね」と。

 

子どもはそのプログラムを一見、闇のようにも見える「試練」というかたちで見せてきますが、その先には明るい場所があります。古い価値観や既に機能しなくなった思考パターンを手放し、自分自身への信頼と尊重を取り戻し、他者への理解と思いやりを育む世界です。子どもはお母さんをそんな世界へ連れて行こうとしています。なぜなら、それが子どもが決めてきたお母さんとの「約束」だからです。

 

あらためて不登校まっただなかのお母さんへ

困ったとき、つらいときは声をあげ、どうかいろいろな人の力を借りてください。そして、今歩いている道を歩ききってください。

お子さんと深いところで交わされた約束を無事果たされることを祈っています。

以上。

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読んでいて、当時の自分に言い聞かせているような気持になりました(しみじみ)。
貴重な機会をありがとうございました。

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